従来のReelsの上限は3分。そこへ、最大90分の動画枠が加わった。差は30倍だ。
計算:90分=5,400秒、3分=180秒。5,400÷180=30。Reelsの上限が90秒から3分に延びたのは2025年1月(出典:t2online、2025年1月19日付報道)。
3分の動画なら、声がこもっていてもテロップが隠してくれた。構図がずれても、次のカットに切り替われば済んだ。90分の動画には、隠してくれるものが何もない。同じ顔、同じ声、同じ画面が、5,400秒のあいだ視聴者の前に居続ける。

InstagramがFeaturesのテストを発表したのは2026年10月26日だ。対象は米国の一部のクリエイターで、先にブラジルでも試されていた。日本での提供時期については、私が確認できた報道に言及がない。

この動きを手放しで歓迎するのは、まだ早い。Instagramは長尺動画で一度つまずいている。独立アプリのIGTVは2022年3月中旬に終了した。報じられた利用者は最大でも700万人。全利用者10億人超に対して0.7%以下である。
計算:7,000,000÷1,000,000,000=0.7%(出典:TechCrunch、2022年2月28日)。
責任者のアダム・モッセーリ氏自身、2024年7月には長尺を追わないと述べていた(出典:t2online)。そこから今回のテスト発表まで、27か月だ。

では、解禁を待てばいいのか。違う。日本の解禁日が分からないからこそ、先に整えられるものがある。90分で試されるのは企画の派手さではない。構成、音、映像、記録。この4か所だ。どれか1か所が崩れれば、90分は最後まで届かない。
ここで言っておきたい。足りないのは、あなたの腕ではない。ショートで鍛えた力は、長尺では使い道が変わるだけだ。
玄関先の立ち話と、応接間で90分向き合う席の違いを思い浮かべてほしい。玄関先なら、脱ぎ散らかした靴は見えない。応接間では、座布団の座り心地も、湯呑みの温度も、部屋の空気も、すべて相手に届く。道具は同じなのに、並べ方が変わる。映像も同じ理屈で動く。
4か所を点検する順番には、はっきりした理由がある。それを知らずに機材だけを入れ替えても、崩れる場所は残ったままだ。

この記事の有料エリアで手に入るのは、次の7点である。
- 発表内容を「確定」と「未確定」に仕分けた表(出典つき)
- 90分収録の記録容量を、ビットレートから逆算する計算表
- 声と口元の距離を決めるための、距離と音量の計算
- 横で撮った映像から縦の短尺を切り出すときの、解像度の逆算式
- 30分台本の時間配分テンプレートと、90分に引き伸ばすときの割り方
- ショート切り出しの5工程と、本数と割合の基準
- 7日・30日の行動計画と、数字で決めた合格基準
映像の現場に45年立ってきた立場から、点検の順番と合格基準を、数字つきで一本にまとめた。読み終えたとき、容量の計算表、30分の台本、100分のテスト収録の合格基準が手元に揃う。次の収録の前日から使える。

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